今回はインフルエンザに感染または感染の疑いのときに有効なレメディーをご紹介しますね。
まずお伝えしたいのは、インフルエンザだと言っても特別なものと思わなくていいという事。
インフルエンザも、普通の風邪も、ウイルス感染症に変わりはないわけです。
インフルエンザは簡単に言うと風邪のちょっと重いやつという感じなのですね。
ホメオパシーでは病名は参考程度に聞くのみです。
レメディーを選ぶときに大事なのは患者が今どのような症状があるか、という事なのです。
なので、インフルエンザだからと言って変わったレメディーを使うわけではありません。
ただやはり熱が高くなる傾向や、長引く傾向があります。
①風邪かな?と思ったら
Acon (アコナイト)・・・風邪の初期・悪寒・発熱・冷たい風にあたった後の鼻かぜ。粘膜の炎症、特に目や結膜の炎症
Ferr-p(ファーランフォス)・・・熱が上がりきらないとき・熱を出し切らせるために
②悪寒がする、だるい、節々が痛い
Gels(ジェルセミウム)・・・インフルエンザのNO1 ・体全体が重く、体を支えられない感じ・体の節々が痛い・寒気がして体がブルブル震える・疲労感・頻繁におしっこはたくさん出るが喉が乾かない。
Rhus-t(ラストックス)・・・節々の痛み・落ち着きがなく、夜に悪化。
Influ(インフルエンザイナム)・・・11月12月にインフルエンザ予防として使うのが効果的。インフルエンザでなくても、風邪をひいている人にこのレメディーを1~2時間ごとに与えると、治癒を早める。
Oscill(オスシロコチニューム)・・インフルエンザの主要レメディー。とくに初期段階のあらゆるタイプのインフルエンザ。鼻炎や耳の炎症への信頼できるレメディー。
③熱が出た
Puls(ポースティーラ)・・・子供が熱を出したらまず。甘えて母親から離れない
Bell(ベラドーナ)・・・赤い顔。目がうるんでいる。子供の高熱のNo1・5分ごとに1粒を口に入れるのを3回ほど。
Bry(ブライオニア)・・・動きたがらない。動くと痛い頭痛、関節痛。喉が渇く。症状の停滞
④熱性ケイレン
Culp(キュープロム)・・・ケイレンしたらすぐに使う。赤ちゃんにはレメディーをつぶして頬と歯茎の間に入れてやると安全です。けいれんの予防にも。
Calc(カルカーブ)・・・歯が生え始めている子供の熱性ケイレンに。
⑤うわごと、幻覚
Bell(ベラドーナ)・・・高熱による幻覚・幻聴
Stram(ストロモニウム)・・・うなされて夜中に起きる・高熱による幻覚・幻聴
Verat(バレチューム)・・・下痢や嘔吐がある。幻覚・幻聴
⑥長引く熱
Chin(チャイナ) ・・・長引く熱・周期的に上がったり下がったりする熱・消耗。
Pyrog(パイロジェン)・・・長引く熱・血液の浄化
Sulph(ソーファー)・・・熱が長引くとき。朝1粒取ることで、自己治癒力をアップさせる。(あまり何日も続けたり、頻繁に使わないようにしましょう。詳しい使い方を最後に書いてあります。参考にしてください)
*血液浄化効果のあるマザーチンクチャーを持っておくと、熱が長引いたときに役に立ちます。500mlに対して10~20滴が目安です。
Calen(カレンデュラ)・・・マザーチンクチャーはホメオパシー版の抗生物質
Echinacea(エキネシア)・・・血液を浄化して免疫力を高めるマザーチンクチャー
⑦咳、喉の痛み
Acon(アコナイト)・・・急激に起こるとき・恐怖を伴う時。
Bry(ブライオニア)・・・空咳・渇いた咳
Phos(フォスフォラス)・・・朝は湿った咳で、夜になると空咳になる・呼吸困難を伴う激しい咳。
Dros(ドロセラ) ・・・ゼロゼロいう粘着性の激しい咳
Ant-t(アンチモタート)・・・粘着性の痰を伴う咳
Hep(ヘパソーファー)・・・喉の痛みと声枯れ・夜中過ぎから朝の呼吸困難を伴う激しい咳。
Carb-v(カーボベジ)・・・呼吸困難・チアノーゼ
Sulph(ソーファー)・・・夜中の咳で眠れない・上記のレメディーでおさまらないとき。
⑧嘔吐、下痢
Ip(イペカック)・・・吐き気、嘔吐、吐いても楽にならない。
Ars(アーセニカム)・・・下痢と同時に吐き気もある・食中毒のNo1レメディー
Verat(バレチュームアルバム)・・・冬季乳幼児下痢症No1
Sanic(サニキュラアクア)・・・不機嫌・汗が臭い・臭い排泄物。
Chin(チャイナ)・・・脱水症状・体液の喪失により消耗・お腹を壊しているわりに食べたがる。
Merc(マーキュリー)・・・寝汗がすごい時・分泌物や息が臭い・寒がりで暑がり
Calc(カルカーブ)・・・下痢をしやすい子・習慣的な下痢。
⑨鼻の問題
Puls(ポースティーラ)・・・黄緑色の鼻水、夜に鼻がつまる・中耳炎になりやすい
Nat-m(ネイチュミア)・・・卵白のような、水のような鼻水
Kali-bi(ケーライビック)・・・粘着質で黄緑色の鼻だれ・副鼻腔炎
具体的使用例
冷たい風に長くあたった後に子供が寒い寒いと訴える。
Aconを1粒舌の下でゆっくり溶かす。
顔が赤くなり、熱が38度台に上がってきた。
Bellを1粒。5分後にもう1粒。いつの間にか眠ってしまう。(レメディーがヒットすると眠くなります)
夜中に咳が出て、何度も起きて母を呼ぶ。鼻も詰まっている。
Pulsを1粒。変化が無ければDorsを1粒、変化が無ければSulphを1粒。痰が出せて眠れた。
夜中に子供が起きたときのために、症状に合ったレメディー入りの水を作って枕元に置いておくとお母さんが楽です。水分補給にもなるし、一石二鳥です。
3日目の朝には36度台になったが、お昼頃にまた38度台に上がってきた。
Chinを3~4時間おきに。顔が赤ければBellも。
長引くときのとっておきの使い方として、朝にSulphを1粒とってから他のレメディーをとっていくという使い方です。(Sulphは1日1粒多くて2粒にしておきましょう。熱が落ち着いたらすぐにやめます。私はだいたい発熱3日目くらいから始めて、以後3日間くらいにしておきましょうとお伝えしています。もちろん個人差がありますので全員にあてはまるわけではありません。)
Sulphは症状を出し切る力が強いので、長引くときには朝に1粒をとってからChinを熱が高ければ1~2時間ごと、それほどでなければ1日3回など、症状に合わせてリピートします。同時に血液の浄化の目的でエキネシアやカレンデュラのマザーチンクチャーを使います。500mlに対して10~20滴が目安です。
インフルエンザはだいたい長引くので、落ち着いて症状を観察して、レメディーを使ってみましょう。
食欲は無いのが普通です。無理に食べさせなくて大丈夫ですが、水分補給はとても大事です。レメディーやマザーチンクチャーを水に入れてとると、水分補給も出来てレメディーもとれて、楽ですよ。
熱が下がって、よく眠れて、食欲が回復してきたらレメディーはもうそんなに必要ありません。
症状を完全に消そうとしてレメディーを使い続けるとまた熱が上がってきたりします。
新たにデトックスが始まってしまうのではないかと思います。
多少咳が残っていたりするくらいならレメディーはもう止めておいて、暖かくして様子を見ましょう。
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