前回は感染性胃腸炎、特に冬に流行する物について、その症状の特徴とホメオパシーでの対処方法についてお伝えしましたので、今回は違う視点から。
子供が下痢をしたら便の色や匂い、その他の症状をよく観察しましょう。
ホメオパシーでは病名ではなく症状でレメディーを選びます。
何か変わったことが無かったか?食べ慣れないものを食べたとか、生ものを食べたなど(Ars)下痢になるまえに冷えたとか(Acon、Ars、Nux-v)
直前に食べたものは何か?果物(Chin)油物(Puls)食べ過ぎから(Nux-v)魚介類(Ars)
便の色は?白っぽい(ウイルス感染に多い・Verat)か、水のような便で食べたものがそのまま出てきた(Chin)とか、血が混じる(Merc)とか。
匂いはどうか。酸っぱい匂いだとか(ウイルス感染に多い・Verat)生臭いとか(細菌感染に多い・Ars)すごく臭いとか(Merc、Sanic)
お腹は痛くて動けない(Bry) または痛くなくてうっかり出てしまう(Chin、Sulph、Stram)
肛門がヒリヒリ痛くなっていないか(Ars)
吐き気はあるか、(Ars、Ip、Nux-v、)
熱はあるか(風邪のような症状はないか)(Acon、Bell、Ferr-p、Puls)
下痢や嘔吐があるのにすぐに食べたがり、食べるとまた下痢に(Chin)
このようなことを観察してみてください。
かっこの中は症状に合うレメディー名を入れました。症状が出ているときに1粒を舌の下でゆっくり溶かします。赤ちゃんには少しの水に溶かしてスプーンで飲ませるか、母乳ならお母さんが口に入れてすぐに授乳しても良いです。
飲み水に該当するレメディーを入れて飲むときにシャカシャカ振ってから少しずつ飲む方法も良いでしょう。
Acon(アコナイト)風邪の引き始め 熱の出始めに
Ars(アーセニカム)食中毒のNo1レメディー
Bell(ベラドーナ)子供の高熱のNo1レメディー
Bry(ブライオニア)喉が渇いてたくさん飲みたがる、動きたがらず、じっとしている。
Chin(チャイナ)下痢や嘔吐など体液の喪失でぐったりしている,食べると悪化だが食べたがる
Ferr-p(ファーランフォス)熱の出始めに
Ip(イペカック)吐いても吐いても楽にならない
Merc(マーキュリー)便が臭い、出しても出しても出し切れない、血が混じった便
Nux-v(ナックスボミカ)食べ過ぎる事や、刺激物からの下痢
Puls(ポースティーラ)油っこい食事の後の下痢
Stram(ストロモニューム)痛みの無い、自然に出てしまう下痢
Sulph(ソーファー)早朝の下痢、水のような痛みのない下痢
Verat(バレチュームアルバム)激しい下痢と発汗 冬季乳幼児下痢症No1
以下は参考までに、下痢についてどんな症状の種類があるかや注意点などをネットや書籍の情報からまとめました。
・白っぽい便、灰白色の便・酸っぱいにおい
ウイルス性の下痢の可能性が高いです。
子供の下痢のほとんどがウイルス性のもので、主な症状は吐き気や嘔吐、子供によっては発熱や腹痛、頭痛なども見られる場合があるようです。
酸っぱい匂いがするという事も特徴です。
細菌性の下痢との違いとしては血便が見られないという事で、比較的軽めの下痢と言われており、入院が必要となる事は少ないようです。
ウイルス性の下痢の場合は、嘔吐と下痢の症状が出る事が多く、脱水症状になりやすいです。水分補給をこまめにしっかりとしてあげる事が大切です。
また、病院を受診しても解熱剤や吐き気止めを処方される事は少ないようで、ウイルスを身体から自然に出した方が良いとされています。
・赤っぽい下痢・生臭いにおい
細菌(カンピロバクターやサルモネラ菌、腸炎ビブリオ、病原性大腸菌、ブドウ球菌)などが原因となって発症することが多いです。
下痢が生臭い、魚の腐った臭いがする、粘液や膿、便に血液が混ざるなどの症状が見られる事があります。
ウイルス性の下痢と比べて症状が強く出る事が多いのが特徴です。
また、子供から大人まで年齢を問わず感染する可能性があります。
細菌性の下痢の場合も同じく脱水症状にならないように、水分補給が大切です。
病院を受診すると抗生物質を用いた治療がされる場合もあるようですが、やはり自然に菌が出ていくのを待つことが多いらしいです。
トマトやイチゴなどの食べ過ぎでも赤い便になります。
また、肛門が切れて血が出る場合は、うんちに血の筋が混じる感じになります。
下痢が長期間続く場合には、乳糖などの吸収不良が原因ではないか、また精神的・環境的原因がないか考える必要があります。
腹痛が激しい場合、腸重積の可能性もありますので、おかしいと思ったらすぐに病院に生きましょう。
下痢と嘔吐がある場合、水分の補給が一番大切です。
家庭での口からの水分補給はかなり有効で、吐いても少しずつ根気よく与える必要があります。少しずつというのが大事です。あまりいっぺんに飲んでも吐いてしまうこともあります。
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